水を求め、水を崇め、水に翻弄された人々
- 2019/09/30
- 06:00
こんにちは、まるです!今日もよろしくお願いします♪
ついにドバイに到着しました!
もうね、あまりの都会っぷりに面食らってますよ。
路線バスは2階建てだし、郊外なのにビルばっかりだし、地下鉄にはホームドアがあるし。
あとは物価の高さだけ、何とか乗り越えていきたいです。
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2019年9月18日
(世界一周170日目)
【ヤズド】
1リエル=0.0026円
100000リエル=256円
※闇レートは1ドル=115000リエル(変動激しい)
おはようございます!
本日の朝食。
毎日同じメニューではありますが、肉に卵に野菜に…欲しかった栄養を一通り摂れるのは本当に有難いですね。
朝食に関してはここまでのイラン滞在で圧倒的No.1です。
さて、本日は朝からタクシーをチャーターし、郊外に向かいます。
カラナク、チャクチャク、メイボッドという見所を半日かけて周る行程で、180万リエル。
昨日かっぱえびせんを下さったあきこさんという方と2人でシェアして行くことになったので、1人当たり90万リエルとなりました。
それでは出発!
街を出ると景色は相変わらずこんな感じ。
「荒涼とした景色が広がります」なんて書きかけた所で、このフレーズをここ最近多用しまくっていることに気付いたので、やっぱり消しました。
もっとボキャブラリーが欲しい…
1.カラナク
2.チャクチャク
3.メイボッドの城塞
最初にやって来たのはカラナク。
ヤズドの街からは1時間ちょっとで到着します。
なのですが、そのカラナクに隣接しているキャラバンサライを先に見るのがおすすめと言うドライバー。
入場料10万リエルを支払い中に入ってみると、うん、確かにキャラバンサライですね。
中庭の緑はそんなに涼しげには見えないですが。
階段が付いていたので2階に上ると、
カラナクの街がよく見えます。
ただ、このキャラバンサライやカラナクの街が周囲よりも低い所に建っているため、反対側の風景は普通に地上の風景。
そのため2階からの眺めと同じような眺めは外からでも楽しめますし、キャラバンサライ自体も普通に他でも見れるので、あえてキャラバンサライに入らなくても良かった気がしました。
その眺めの中で気になったのがこちら。
周囲は思い切り砂漠が広がっているのですが、集落の周辺ではしっかりと農作物を育てているのですね。
これは水をどこかからか引いてきているということになるのですが、その秘密は後ほど。
さて、それではカラナクの街に向かってみましょう。
外周伝いに歩いていくと、
どうやら集落の中に入れそうな道に繋がっています。
ここから勝手に人の家の扉を抜けると、
集落の中に入ることができました。
本来ならば勝手に人の家に入ってはいけないのですが、こちらは特に問題なく出入りができます。
なぜならば、このカラナクの街は、今は廃墟となってしまっているからなのですね。
この写真に写っている家々は、もうかなり風化も進み、痛んでいる様子がわかるかと思います。
ただ、中の方に進んで行くと、比較的日干しレンガの壁がしっかりと残っているような場所もありました。
そして排水に使うパイプを見る限り、結構最近まで使われていたようにも見えます。
実はこの集落は、15年ほど前までは普通に人が暮らしていたようです。
しかし、水が枯渇してしまったことにより、ここでの生活を続けることが困難になったため、住民のほとんどが移住してしまったそう。
現在では、頑なに移住を拒む数世帯のみがカラナクの街で生活を続けているそうなのですが、今回歩き回ったエリアは完全に廃墟となった場所でした。
階段を見つけたので、屋上に上ってみました。
この写真の右上辺りに写っているのが、恐らく今でも人が暮らしている家でしょうか。
しかし、これだけの集落の存否を決定づけてしまうのが水と言うのが…湿潤な所に暮らしているとその有難みを忘れてしまいがちですけれども、やはり人が生きるには何を置いても無くてはならない物なのだと強く実感させられますね。
集落をぐるぐる迷い歩きながら出口に到達、というか本来ここが入口でした。
係員もいなかったのでそのまま通過しましたが、本来なら入場料が15万リエルかかるみたいです。
期せずして勝手に入ってしまいました…
さて、廃墟の街カラナクを後にし、続いて向かうのはチャクチャク。
カラナクからは20分ほどで到着します。
チャクチャクが近付くと、大通りを外れ、山道のカーブを上っていくのですが、この感じ、なかなか険しそうにある見所のようですね。
着きました!岩山の中腹に見えるのがチャクチャクです!
入場料は20万リエル。
車は建物の目の前までは行けないので、階段をひたすら上っていくことになるのですが、
その段数は200段とか何とか。
トレッキングで鍛えられましたし、普段は200段なんて大したことないのですよ。
ただ、既に気温は40℃近くまで上昇しております。
気温だけで言うなら、ここヤズドはイランでもトップクラスに暑い場所。
吹き出る汗を拭いながら、休み休みゴールを目指します。
さあ、到着です!
この入口のレリーフに既視感をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
チャクチャクは、ゾロアスター教の聖地として知られている場所です。
創始者ツァラトゥストラの肖像画も、沢山飾られていますね。
前回の記事で、ゾロアスター教では、火に加え、土や水も聖なるものとして尊ぶ対象となっていると書きました。
こちらは、周囲に砂漠が広がるような環境なのにもかかわらず、岩山から湧き水が滴り落ちていることから、古くから聖地として崇められてきたのです。
写真だとわかりにくいですが、水が滴り落ちる所に桶やコップが置かれているのがわかるでしょうか。
周囲は相変わらずこんな風景ですから、とりわけそのような環境下で水が湧き出ているということは自然の驚異と感じられたのでしょうね。
さて、車は再び走り出し、
本日最後の目的地、メイボッドに到着いたしました。
こちらは元々行く予定では無かったのですが、ツアーに組み込まれているようなので、特に下調べもせずにやって来てしまったのですが…
入口の看板を見る限り、「4000B.C.」とか、かなり古い遺跡なのですかね?
入場料は15万リエル。
その古さの割には立派な城塞です。
ぐるりと外周を周ってみると、階段があったので上ってみることに。
ここからは、現在のメイボッドの市街地がとても良く見えました。
終わり。
これまでの2つと比べるとかなり雑な観光、そして雑な日記で申し訳ないのですが、
もう暑さも限界でして。
本当、ヤズドの日中は人が死ねる暑さです。
そのため、自分もあきこさんも、「観たい所は観れたし、そろそろ帰ろーよー」みたいな雰囲気が出始めていたのですね。
しかし、無情にもまだまだ見所を巡っていくようです。
こちらの入場料は15万リエル。
しかし、あといくつ見所を巡るのかわからなかったので、パスすると申し出ると、ドライバーが、
「それなら2人で15万リエルで良いから入って行け!」と。
良いのかそれで…笑
と言うわけで入ってみたこちらは、以前使われていた保冷庫。
バードギールさながらに、この高いドームから熱気を逃がすのでしょうね。
そのおかげか内部はかなり涼しく、灼熱地獄から解放され、しばし涼んで行くことにしました。
まだまだ巡ります。
これがラスト!
今度はまたしてもキャラバンサライ、しかも入場無料。
これがあるなら最初のキャラバンサライはなおのこと行かなくても良かったですね…
ただ、こちらのキャラバンサライはもはやお土産屋ばかりで風情も何も無いのですが、
唯一心惹かれたのがこちら。
地下水路!しかも今でも現役で使われているやつ!
この地下水路については、後ほど詳しく説明いたします。
1.串焼き屋
2.サンドイッチ屋
3.水博物館
というわけで、盛り沢山のツアーを終え、ヤズドの街に帰って参りました。
時刻は既に15:00を回っています。
というわけで、ノンアルコールビールですが、お疲れ様でしたー!
昨日に引き続き、安くて美味い串焼きのお店です。
そして今日はさらにもう1軒。
サンドイッチ屋さんなのですが、基本のファラフェルのみが入ったサンドイッチを注文すると、何と野菜が詰め放題という素晴らしいお店です。
ここぞとばかりに野菜を摂ろうと、みっちり詰め込んでみました。
これで5万リエル、もはや神のようなお店です。
さて、まだまだ今日は時間があります。
自分はここヤズドでどうしても行きたかった場所がありまして。
あきこさんには、思い切り自分の趣味に付き合わせてしまうことになりますが、こうなったらとことん付き合ってもらいましょう。
向かったのはこちら、水博物館です!
こうした当時の様子を紹介している蝋人形なんかを見る限り、B級博物館の匂いがプンプンしますが、何の何の。
展示物が自分好みなので、A級だろうがB級だろうが関係ありません。
こちらの、穴が列をなしている模型、何だかおわかりでしょうか?
これはカナートと言うものでして、イランの乾燥地域で水を得るために使用している地下水路なのです。
同様の物が他地域にもありまして、アフガニスタンではカレーズ、北アフリカではフォガラ、中国ではカナルチンなどと呼ばれたりしています。
どう言う構造なのかと言いますと、山地の地下水脈から緩やかな傾斜で集落まで水路を引っ張っているわけなのですね。
これまで旅してきた所で言えば、ウイグルも中央アジアも、乾燥地帯の集落はその多くが山地に沿って列をなすように分布しています。
ということは、多くがこうした設備を整えて水を得ていたと考えられますね。
ちなみに先程の列状の穴は、内部のメンテナンスを行うための縦穴です。
地下を通しているのは、集落に到達するまでに水が蒸発してしまうのを防ぐという意味があります。
この博物館は、そんなカナートについてわかりやすく学べる博物館と言うわけなのです。
内部をちょっと紹介。
こちらがカナート内部の様子。
これは水を汲むための布バケツ。
リュックみたいに背負えるようになっていました。
集落の各家庭にはこのように地下に水路が巡らされています。
水の流れも有効活用。
こちらは水の運動エネルギーを利用して小麦を挽く機械。
水は枯れていましたが、これも地下の水汲み場。
なお、博物館の外装もなかなか凝っております。
美しいレリーフは何と水瓶をモチーフにしています。
彫りもかなり細かく、なかなか芸術的。
いやぁー!最っ高に楽しいー!!!
1人テンション爆上げの自分を見て、あきこさんは軽く引いていたのが申し訳なかったですが、これは地理的にはもの凄く高まる展示です!
このカナートは、単に水を得るだけではなく、昨日紹介したバードギールとの合わせ技で住居を涼しくする役割も果たしていますし、先程の小麦挽きのように水流を多様な目的に利用したりもしています。
人間は、知恵を絞りながらこうした工夫を編み出して、居住範囲を広げていったのですね…
そこには言い知れぬロマンが感じられます。
というわけでこの2日間、怒涛のようにヤズドを見て周ったわけですが、特徴的な自然環境だからこそ生まれた人々の生活、信仰、そして自然との飽くなき闘い、様々な物を垣間見ることができました。
単に雰囲気の良い旧市街を歩くだけでも楽しい街なのですが、久しぶりに思い切り地理的な醍醐味を堪能した気がします。
さて、明日は移動日。
今度はイランの一大観光地、「世界の半分」イスファハーンに移動します!
こちらももの凄く楽しみ…
本日もありがとうございました!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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(世界一周170日目)
【ヤズド】
1リエル=0.0026円
100000リエル=256円
※闇レートは1ドル=115000リエル(変動激しい)
おはようございます!
本日の朝食。
毎日同じメニューではありますが、肉に卵に野菜に…欲しかった栄養を一通り摂れるのは本当に有難いですね。
朝食に関してはここまでのイラン滞在で圧倒的No.1です。
さて、本日は朝からタクシーをチャーターし、郊外に向かいます。
カラナク、チャクチャク、メイボッドという見所を半日かけて周る行程で、180万リエル。
昨日かっぱえびせんを下さったあきこさんという方と2人でシェアして行くことになったので、1人当たり90万リエルとなりました。
それでは出発!
街を出ると景色は相変わらずこんな感じ。
「荒涼とした景色が広がります」なんて書きかけた所で、このフレーズをここ最近多用しまくっていることに気付いたので、やっぱり消しました。
もっとボキャブラリーが欲しい…
1.カラナク
2.チャクチャク
3.メイボッドの城塞
最初にやって来たのはカラナク。
ヤズドの街からは1時間ちょっとで到着します。
なのですが、そのカラナクに隣接しているキャラバンサライを先に見るのがおすすめと言うドライバー。
入場料10万リエルを支払い中に入ってみると、うん、確かにキャラバンサライですね。
中庭の緑はそんなに涼しげには見えないですが。
階段が付いていたので2階に上ると、
カラナクの街がよく見えます。
ただ、このキャラバンサライやカラナクの街が周囲よりも低い所に建っているため、反対側の風景は普通に地上の風景。
そのため2階からの眺めと同じような眺めは外からでも楽しめますし、キャラバンサライ自体も普通に他でも見れるので、あえてキャラバンサライに入らなくても良かった気がしました。
その眺めの中で気になったのがこちら。
周囲は思い切り砂漠が広がっているのですが、集落の周辺ではしっかりと農作物を育てているのですね。
これは水をどこかからか引いてきているということになるのですが、その秘密は後ほど。
さて、それではカラナクの街に向かってみましょう。
外周伝いに歩いていくと、
どうやら集落の中に入れそうな道に繋がっています。
ここから勝手に人の家の扉を抜けると、
集落の中に入ることができました。
本来ならば勝手に人の家に入ってはいけないのですが、こちらは特に問題なく出入りができます。
なぜならば、このカラナクの街は、今は廃墟となってしまっているからなのですね。
この写真に写っている家々は、もうかなり風化も進み、痛んでいる様子がわかるかと思います。
ただ、中の方に進んで行くと、比較的日干しレンガの壁がしっかりと残っているような場所もありました。
そして排水に使うパイプを見る限り、結構最近まで使われていたようにも見えます。
実はこの集落は、15年ほど前までは普通に人が暮らしていたようです。
しかし、水が枯渇してしまったことにより、ここでの生活を続けることが困難になったため、住民のほとんどが移住してしまったそう。
現在では、頑なに移住を拒む数世帯のみがカラナクの街で生活を続けているそうなのですが、今回歩き回ったエリアは完全に廃墟となった場所でした。
階段を見つけたので、屋上に上ってみました。
この写真の右上辺りに写っているのが、恐らく今でも人が暮らしている家でしょうか。
しかし、これだけの集落の存否を決定づけてしまうのが水と言うのが…湿潤な所に暮らしているとその有難みを忘れてしまいがちですけれども、やはり人が生きるには何を置いても無くてはならない物なのだと強く実感させられますね。
集落をぐるぐる迷い歩きながら出口に到達、というか本来ここが入口でした。
係員もいなかったのでそのまま通過しましたが、本来なら入場料が15万リエルかかるみたいです。
期せずして勝手に入ってしまいました…
さて、廃墟の街カラナクを後にし、続いて向かうのはチャクチャク。
カラナクからは20分ほどで到着します。
チャクチャクが近付くと、大通りを外れ、山道のカーブを上っていくのですが、この感じ、なかなか険しそうにある見所のようですね。
着きました!岩山の中腹に見えるのがチャクチャクです!
入場料は20万リエル。
車は建物の目の前までは行けないので、階段をひたすら上っていくことになるのですが、
その段数は200段とか何とか。
トレッキングで鍛えられましたし、普段は200段なんて大したことないのですよ。
ただ、既に気温は40℃近くまで上昇しております。
気温だけで言うなら、ここヤズドはイランでもトップクラスに暑い場所。
吹き出る汗を拭いながら、休み休みゴールを目指します。
さあ、到着です!
この入口のレリーフに既視感をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
チャクチャクは、ゾロアスター教の聖地として知られている場所です。
創始者ツァラトゥストラの肖像画も、沢山飾られていますね。
前回の記事で、ゾロアスター教では、火に加え、土や水も聖なるものとして尊ぶ対象となっていると書きました。
こちらは、周囲に砂漠が広がるような環境なのにもかかわらず、岩山から湧き水が滴り落ちていることから、古くから聖地として崇められてきたのです。
写真だとわかりにくいですが、水が滴り落ちる所に桶やコップが置かれているのがわかるでしょうか。
周囲は相変わらずこんな風景ですから、とりわけそのような環境下で水が湧き出ているということは自然の驚異と感じられたのでしょうね。
さて、車は再び走り出し、
本日最後の目的地、メイボッドに到着いたしました。
こちらは元々行く予定では無かったのですが、ツアーに組み込まれているようなので、特に下調べもせずにやって来てしまったのですが…
入口の看板を見る限り、「4000B.C.」とか、かなり古い遺跡なのですかね?
入場料は15万リエル。
その古さの割には立派な城塞です。
ぐるりと外周を周ってみると、階段があったので上ってみることに。
ここからは、現在のメイボッドの市街地がとても良く見えました。
終わり。
これまでの2つと比べるとかなり雑な観光、そして雑な日記で申し訳ないのですが、
もう暑さも限界でして。
本当、ヤズドの日中は人が死ねる暑さです。
そのため、自分もあきこさんも、「観たい所は観れたし、そろそろ帰ろーよー」みたいな雰囲気が出始めていたのですね。
しかし、無情にもまだまだ見所を巡っていくようです。
こちらの入場料は15万リエル。
しかし、あといくつ見所を巡るのかわからなかったので、パスすると申し出ると、ドライバーが、
「それなら2人で15万リエルで良いから入って行け!」と。
良いのかそれで…笑
と言うわけで入ってみたこちらは、以前使われていた保冷庫。
バードギールさながらに、この高いドームから熱気を逃がすのでしょうね。
そのおかげか内部はかなり涼しく、灼熱地獄から解放され、しばし涼んで行くことにしました。
まだまだ巡ります。
これがラスト!
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これがあるなら最初のキャラバンサライはなおのこと行かなくても良かったですね…
ただ、こちらのキャラバンサライはもはやお土産屋ばかりで風情も何も無いのですが、
唯一心惹かれたのがこちら。
地下水路!しかも今でも現役で使われているやつ!
この地下水路については、後ほど詳しく説明いたします。
1.串焼き屋
2.サンドイッチ屋
3.水博物館
というわけで、盛り沢山のツアーを終え、ヤズドの街に帰って参りました。
時刻は既に15:00を回っています。
というわけで、ノンアルコールビールですが、お疲れ様でしたー!
昨日に引き続き、安くて美味い串焼きのお店です。
そして今日はさらにもう1軒。
サンドイッチ屋さんなのですが、基本のファラフェルのみが入ったサンドイッチを注文すると、何と野菜が詰め放題という素晴らしいお店です。
ここぞとばかりに野菜を摂ろうと、みっちり詰め込んでみました。
これで5万リエル、もはや神のようなお店です。
さて、まだまだ今日は時間があります。
自分はここヤズドでどうしても行きたかった場所がありまして。
あきこさんには、思い切り自分の趣味に付き合わせてしまうことになりますが、こうなったらとことん付き合ってもらいましょう。
向かったのはこちら、水博物館です!
こうした当時の様子を紹介している蝋人形なんかを見る限り、B級博物館の匂いがプンプンしますが、何の何の。
展示物が自分好みなので、A級だろうがB級だろうが関係ありません。
こちらの、穴が列をなしている模型、何だかおわかりでしょうか?
これはカナートと言うものでして、イランの乾燥地域で水を得るために使用している地下水路なのです。
同様の物が他地域にもありまして、アフガニスタンではカレーズ、北アフリカではフォガラ、中国ではカナルチンなどと呼ばれたりしています。
どう言う構造なのかと言いますと、山地の地下水脈から緩やかな傾斜で集落まで水路を引っ張っているわけなのですね。
これまで旅してきた所で言えば、ウイグルも中央アジアも、乾燥地帯の集落はその多くが山地に沿って列をなすように分布しています。
ということは、多くがこうした設備を整えて水を得ていたと考えられますね。
ちなみに先程の列状の穴は、内部のメンテナンスを行うための縦穴です。
地下を通しているのは、集落に到達するまでに水が蒸発してしまうのを防ぐという意味があります。
この博物館は、そんなカナートについてわかりやすく学べる博物館と言うわけなのです。
内部をちょっと紹介。
こちらがカナート内部の様子。
これは水を汲むための布バケツ。
リュックみたいに背負えるようになっていました。
集落の各家庭にはこのように地下に水路が巡らされています。
水の流れも有効活用。
こちらは水の運動エネルギーを利用して小麦を挽く機械。
水は枯れていましたが、これも地下の水汲み場。
なお、博物館の外装もなかなか凝っております。
美しいレリーフは何と水瓶をモチーフにしています。
彫りもかなり細かく、なかなか芸術的。
いやぁー!最っ高に楽しいー!!!
1人テンション爆上げの自分を見て、あきこさんは軽く引いていたのが申し訳なかったですが、これは地理的にはもの凄く高まる展示です!
このカナートは、単に水を得るだけではなく、昨日紹介したバードギールとの合わせ技で住居を涼しくする役割も果たしていますし、先程の小麦挽きのように水流を多様な目的に利用したりもしています。
人間は、知恵を絞りながらこうした工夫を編み出して、居住範囲を広げていったのですね…
そこには言い知れぬロマンが感じられます。
というわけでこの2日間、怒涛のようにヤズドを見て周ったわけですが、特徴的な自然環境だからこそ生まれた人々の生活、信仰、そして自然との飽くなき闘い、様々な物を垣間見ることができました。
単に雰囲気の良い旧市街を歩くだけでも楽しい街なのですが、久しぶりに思い切り地理的な醍醐味を堪能した気がします。
さて、明日は移動日。
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